2017年9月に筑波大学による電磁気学に関する記事『ファインマンも解けなかった問題を解明 ~ファラデーの電磁誘導の法則とローレンツ力はなぜ同じ起電力を与えるのか~』を読んで、感想を書いて以来、幾つかの関連記事を書きました。当サイトを「ファインマン」で検索すると9件の過去記事があります。この論文の主旨は、かいつまんで説明すると以下です。
- 『古典電磁気学で見られた2つの本質的に異なる方法での奇妙な一致』を「電子の量子状態を表す波動関数の位相因子の2重性により繋がっていた」とわかった。
まとめると、古典的に2つの方法があるのを量子力学で波動関数による2重性に置き換えただけです。これでは、まったくわかった感がありません。過去記事を幾つかあげます。
- 2017年9月9日 電磁誘導と ローレンツ力 はなぜ同じ起電力を与えるか~ とね日記よりメモ
- 2018年1月8日 「ファラデーの 単極誘導モーター に生じる力」を調べるに「ローレンツ力」という言葉を用いない理由
- 2022年8月25日 重力 は電磁力と何処かでつながっている
これまでの記事をまとめると2点の疑問があります。
1.確かに単極誘導は、ローレンツ力として説明は出来ます。
図1
その結果として、電子は磁場に垂直な平面内で等速円運動をします。
図2 出展:ローレンツ力を慶應生がイラストで丁寧に解説!円運動との関係も!
ところが前に説明した通り、何処と何処に力が働くかの説明が抜けていますし、本質的な回転運動であるという特徴が削除されています。
単極誘導について、ベタな表現ですが 大事なのは「回す」ではなくて「回る」運動であることです。ローレンツ力を解説している人たちも実際に実験で確かめた人は皆無だろうと感じます。教科書で学んだだけでわかったつもりなのがよくわかります。「回る」とは、回転させる機構が不要な運動のことを示します。対して、電磁誘導は往復運動ですから回転運動に変換する機構が絶対に必要です。
写真1 出展:ニコラ・テスラ
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