以前挙げた動画について、コメントを頂きました。
動画1 22 重力は磁力か ?
コメント:AIに関しての見解を聞きたいです。
近頃、無料で利用できるAIがあります。そこで、Winで使えるMicrosoft Copilotに見解を聞きました。
AIに聞いてみた
いきなり「 重力は磁力か ?」と聞いても答えられませんので、以下の様に問い合わせました。
テーブルの上に鉄の破片がある。手に永久磁石を持って鉄の破片に近づける。すると、磁石は、重力に逆らって鉄の破片をくっつける。
これは、重力の加速度と磁石が持つ磁力による加速度が合成されるからだ。では何故、異なる加速度どうしが合成できるのか。
Copilotの回答は以下の通りでした。
これはとても鋭い問いですね!異なる加速度(つまり異なる力による加速度)が「合成できる」理由は、物理法則の根幹である**ニュートンの第二法則(F=ma)**に基づいています。
・ 異なる加速度が合成される理由とは?
– 力はベクトル量:重力も磁力も「力」です。力は方向と大きさを持つベクトル量なので、それぞれの力による加速度もベクトルとして扱います。
– 加速度もベクトル合成される:物体に複数の力が同時に働く場合、それぞれの力から生じる加速度はベクトルとして足し合わされ、合成加速度となります。例:重力による加速度(鉛直下向き)と、磁力による加速度(磁石の方へ向かう)が加わって、鉄の破片が磁石方向に動く。
– 同時に複数の力が存在可能:物体には複数の力が重なって働くことができます。重力は常に働いている一方で、磁石を近づければ磁力も新たに加わる。このとき、鉄片はそれらすべての力を受けて運動します。・ 実際の鉄の破片の挙動
– 磁石を近づけると、磁力が鉄の破片に働く。
– その磁力が重力より強ければ、鉄片は磁石に引き寄せられ、持ち上がる。
– この挙動は、磁力による加速度が重力加速度を打ち消して上回っている証拠です。異なる加速度が合成できるのは、加速度が力に対応したベクトルだから。そして物体はそのすべての力の「合力」に応じて運動をする。これって、物理って美しく論理的だなと感じさせる瞬間ですよね。
下線と強調は管理人によります。
AIは何も答えていない
一見、正しいように思われますが、予想していた通りの回答で、とても参考になりました。以下にAIの主張を要約します。
- ニュートンの第二法則 F=mα F:力 m:質量 α:加速度
- 数式から、力も加速度も同じである。
- 力も加速度もベクトル量だからベクトルとして扱う。
- ベクトルは(数学的に)合成出来る。
- 従って、力は合成出来る。
- 加速度も合成出来る。
確かにベクトルの合成は数学として正しいです。同時に、力も加速度も合成出来るというのは、経験と実験を通して、誰もが認める事実です。
だから、力学的事実を数学的なベクトルとして扱うということです。だから、合成出来るという論法です。
本質はベクトルではない
管理人が求めているのは、「なぜ、異なる力、あるいは加速度が合成出来るのか?」です。ベクトルという数学を問うているのではありません。
- 重力と磁力は同じか?
- 「いいえ」
- ならば何故、異なる種類の力、あるいは加速度が合成出来るのか?
AIの答えをまとめると、「経験と実験的事実は合成出来る。かつ、数学的に合成出来るから、経験と実験的事実を同じに扱える」だから合成出来ると述べているに過ぎません。
つまり、AIは何も答えていません。
以下、ベクトル表記についての歴史的な経緯です。
- ベクトルの発案者は誰ですか?
ベクトル (Vector) は,19 世紀にイギリスのハミルトンによってスカラー (Scalar) と共に確立された概念である。 - ベクトルは誰が作ったのか?
ベクトルの記法を最初に用いたのは19世紀のアメリカの物理学者ギプス(1839-1903)と言われている。
やっと本質に近づいてきました。実は、動画1の問題より、答え(仮説)の方が先にありました。
- 重力は磁力か?
「いいえ」しかし(仮説)だから、異なる種類でも合成出来る。
力や加速度はニュートンを初めとして、誰もが認める事実です。だから、ベクトルに置き換えても良い訳ですが、1つでも例外があれば、この扱いは出来ません。
実験から(仮説)
管理人は、2013年頃に一連の実験を行いました。結果は動画に幾つか挙げています。要約をレポートにまとめてあります。
- 2013 年 8 月 13 日 ファラデーの単極モーターに生じる力の解析
実験の後、10年ほども経て、この実験の意味合いを合理的に理解できる(仮説)に行き着きました。そこから、ファインマンが指摘した例が他にあるかどうかを考察して、動画1という疑問に行き着きました。
それから、歴史から考えて19世紀のヘヴィサイド、ギプス、ローレンツ(tのつくLorentz)等の数人は、この(仮説)に行き着いていた可能性が高いです。20世紀のファインマンは(仮説)に気づきませんでした。21世紀、筑波大学の小泉裕康准氏は気づいていません。まるで見当違いです。
- ファインマンも解けなかった問題を解明 ~ファラデーの電磁誘導の法則とローレンツ力はなぜ同じ起電力を与えるのか~
- 小泉教授は、「2つの波動関数に置き換えられて、2つの波動関数の干渉として説明できる。」と主張する。
ということで、ヘヴィサイドやギプス等は、嘘をついたのだと考えて間違いないです。
何故、嘘をついた
この和訳は変で読みにくいですが、核となる部分は10.~12.辺りにあります。その経緯から原因は1.にあります。
1892 年に電気工学(electrical engineering)はまだ誕生していませんでした。マクスウェルが 1879 年に亡くなったとき,ほとんど時を移さず何人かの物理学者 – ヘビサイド,ギブス,等 – が(マクスウェルの理論に)飛び込んできて踏み荒らし,四元数の概念に似たマクスウェルの理論(20 個の未知数を含む 20 個の方程式群)をきわめて単純化し,その過程でベクトル代数を生み出しました。‘電気工学’ はまだ生まれていませんでした。
つまり、ヘビサイドは、10.にある”回転性電磁気エネルギー流”を発見していたのですから、ビールデン博士の言うとおり、その経緯からして、ヘヴィサイドやギプス等は、(仮説)に気づいていたはずです。つまりは、電磁気学の成立過程において、彼らは嘘をついたのです。(本当の原因は、上の手紙にあるとおりJ・P・モルガンからの圧力です。)
- ヘヴィサイドやギプス等は「力、あるいは加速度は必ず合成出来る」という経験の例外があると知っていたにも関わらず、ベクトル表記にまとめるという嘘をついた。
- 更に、ここ数十年で、単極誘導の現象の本質は回転運動にあるにも関わらず、本質から逸れる解釈を加えて、ローレンツ力という説明に置き換えた。
図1【電磁誘導・交流と電磁波】ファラデーの電磁誘導の法則の式には,なんでマイナスがつくのですか。
以上のお話と(仮説)は実験を行っていない人にはなかなかご理解頂けません。思考停止に陥ります。本当は、中学生にも理解できる(仮説)なのですが、既成概念が邪魔をしています。ベクトル表記は罪です。
因みにAIの種類によって回答は異なりますし、聞くたびに答えは微妙に異なります。
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