閉塞していると感じる理由

何気なく、日々世界は進歩していると思っていますし、マスコミでもそのように伝えられています。 各技術はますます高度で複雑になっています。

最近では従来のハイビジョンTVの4倍の画素数を持つ4Kテレビが売りですし、スマートフォンも普及しています。yd_aiba2

光通信の技術も量子暗号による盗聴や改ざんができない通信技術が実用化の兆しです。img_04_05

マイクロプロセッサでは、インテルのCore i7プロセッサはトランジスタの数にして7億7400万個に達しています。

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しかし、一方で多くの人が「世界は閉塞している」と感じているようです。 管理人も最近まで感じていました。 著しい進歩があると喧伝される科学技術になぜか魅力がないのです。

弧理論の研究を続ける内に、なぜ内向きに鬱々とした閉塞した感じを持つのかが何となくわかってきました。

先日も解説した「五感で分かるスケール」では

表1

人間の五感、すなわち「視覚・聴覚・味覚・臭覚・触覚」は、概ね赤色の括弧で括った範囲を感じることができます。 そして、それら現象の大本は原子・分子の構造に由来していることが分かります。 表1でいえば赤色の矢印の部分の仕組みによって、人の五感が捉えられる現象を形作っている訳です。 ところが、現代の物理学は表1の右端にある超巨大構造と左端の極微小構造の解明に向かっています。

これまでの考察によれば

201404224分の1に削られた所謂、古典電磁気学あるいは電気工学が大学で学生たちに教えられるようになったのは1800年代後半のようです。 フリーエネルギー研究者のトム・ベアデンが米国エネルギー省エネルギー先端研究局長官あてに送った手紙によればそのころまでには、科学者たちが上表の①(負のエネルギー状態)と②の領域と、③の領域を削除したらしいことが分かってきました。

①、②、③のいずれの領域も3次元物理空間の現象が「不可視」の何かが原因で起きているという考え方を表したものです。 なぜ、このような言い回しをするかというと、当時の電磁気現象を研究していた物理学者は、あらゆる観察を通してして感じていたであろう「空間が持つ性質」について、たとえば「電気的緊張度」というような言葉で表現していて、今日我々が持っている電気磁気現象を数学的に捉えている感覚とはかなりかけ離れたものだったように思うからです。今でこそ、ベクトルポテンシャルは物理現象であると理解されていますけれど、20年以上前には数学的な意味でしか理解されていませんでした。

上図において、各領域の詳しい説明は省略します。 お伝えしたいことは、電磁気現象は「電子の挙動」のみを扱っており上図で赤色の部分が電磁気現象に当たるということです。 つまり、冒頭の 4Kテレビもスマートフォンも光通信もコンピュータも、今日利用されているすべての電子機器が、この部分に入ります。

一方で、表の世界ではあまり認められない、知られていない世界(現象や装置)があります。 たとえば常温核融合・HHOブラウンガス、古くはテスラコイルやEMAモーター、Nマシン・・・です。

管理人が行ったファラデーの単極誘導モーターについての実験の結果、単極誘導モーターの現象は上図の赤と青の部分にまたがる現象らしいことが分かりました。  単極誘導の現象は「接点に生じる」ことと「原子核と接点にある電子の相互作用」であるようです。それ以外の合理的な説明はできないと考えています。

HHOブラウンガスについて、管理人はよく分かりませんけれど、

HHO gas Cell1

一般的に言えば、この装置や原理は「単なる電気分解」に過ぎません。しかしながら、常識的な知識は上図の赤色の部分であって、管理人が行った単極誘導モーターの実験結果のように、HHOブラウンガスの装置も上図の赤色から青色の部分へまたがる現象であるかも知れないのです。 ホームページや当ブログの過去記事においてファラデーの単極誘導現象は「原子力」の一種であると結論づけました。 何も原子力が核分裂や核融合だけだと限定する根拠は何もないはずです。 物質を構成する原子核と周囲の物質間を移動する電子の相互作用が存在しても何も不思議ではありません。それが上図の赤色と青色にまたがる部分なのです。

弧理論(Ark Theory)は上図のすべてを含みます。 電子の挙動のみを使って作られた「電子機器」は、冒頭のように非常に複雑で、一旦リコールが発生すると企業利益のほとんどが吹っ飛びます。 この複雑さについて、ある科学者は次のように述べています。


地球の科学者たちの精神が既成概念という鋳型で固められていることを知った。彼らは遠くまで進みすぎている。その結果、遠い道のりを後戻りしなければならない。私の言う意味を比喩によってもっとやさしく言ってみよう。科学知識を求める人間は木に登るアリのようなものだ。自分では上方へ登ってことがわかっていても、その視野は狭すぎて幹全体を見通せない。そのために幹を離れていることに気づかないで下方の枝の方へ移動するかも知れない。いっときはうまくゆく。自分ではまだ上方へ登れるし、進歩という果実を少しつみ取ることもできる。だがその枝が急に無数の小枝に分かれていろいろな方面に葉が散らばっているために本人はまごつき始める。反対の方向に散らばり始めていることに気づく。すると科学者は心によって受け入れられる知識の限界に近づいていることや、あらゆる物理的な法則は究極的には全く統計的なものになるという結論に達する。これは地下鉄の列車に乗って行くようなものだ。たぶん最後には目的地へ着くだろうが、どこへ行くのかがわからないために、同じ場所へ着くのにもっと短くて容易な方法があることを確かめることができない。   一部省略

正しくながめれば基本的な真理は常にかんたんで理解が容易なのだ。だから幹の上からながめれば枝は”枝”としてかんたんな理解の容易なものになるのだ。てっとり速く言えば、君らの科学が進歩し続けようとする場合に必要なのは、君たちが止まっている枝から幹との分岐点まで降りて、再び登り始めることだ。   一部省略

それを(注:宇宙船の飛行原理)説明するには基礎物理学の全く新しい原理を君に伝える必要がある。前にも言ったように、君たちの科学は一本の低い枝を知識の全体の樹木に替えていて、そのために科学がひどく複雑になっているんだ。そこでこの科学が実用面で応用されると、できあがった装置は手が出ないほど複雑になる。

君たちにとって最も必要なのは、自然の基本的法則または事実が全くかんたんだということを発見することだ。そうすれば君たちは現在不可能と思われる物事を容易に生み出すことができるだろう。


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現在、我々が持つ知識は、かなり偏ったものだということのようです。ですから、一見、進歩しているようでいて、できあがったものは酷く複雑でありながら、「100年以上の間、基本的には進歩していない」というのが本当のところなのです。ですから、テクノロジーの進歩といいながら、閉塞していると感じるのはもっともなことだと思います。 一言で言えば「高度である」から「複雑である」とは限らない。 要は「高度であるけれど簡単である」ことが必要なのです。

常温核融合やHHOブラウンガス、その他のテクノロジーが本当のことかどうかはさておいて、意図的に矮小化された物質科学(過去記事を参照)を、発達させるためには、この科学者がいうように登り詰めた「枝」を一旦降りてみることが必要だと思います。そして、その切っ掛けが「一般的には認められていない技術群」なのだと感じています。

認められていない技術群は、表1の赤い矢印の部分、原子や分子の振るまいの領域に関係するものであって、表1の右端や左端には無いということは重要なことです。 管理人が行ったファラデーの単極誘導モーターの実験は「接点で起きている」ことを鑑みると、原子間あるいは分子間での物質の働きにカギがあるらしいことが分かります。 枝の分岐点は19世紀初頭あたりにありそうです。

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Φ について

2010年より研究しています。
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