物質とエネルギーの同一性

これまで、弧理論による物質やエネルギーについての考え方を弧理論(解説)サイトや当ブログに何回か記していますけれど、重ねて記します。

私たちはエネルギーについてよく知っているつもりになっていますけれど、弧理論への入り口(数学者岡潔の主張)に記したとおり、時間が問題であることが分かってきました。 簡単に言うと「運動は時間から求め、時間は運動から求めて」おり、自然科学者は「運動は時間に比例して起こると決めてかかって。そういう時間があると勝手に決めて、{時間・空間がある}としている」訳で、恐らく、古典的な範囲においては、自然科学は適用できるようですが、極大の世界や極小の世界には適用できないのではないか、というのが結論でした。

五感でわかるスケール図1

究極のところ、自然科学は時間を正しく捉えていないのであれば、エネルギーの量も正しく測れていないということになります。  エネルギーEの次元をとると

Eの次元  [M][L^2][T(^-2)]

ですから、時間Tが入っている以上、使えないことが分かります。 これまで分かっていると思っていたエネルギーが実は直接捉えていなかったいうことです。  そこで、直接捉えられないエネルギーについて、別の次元軸をとります。直接には測ることができないので、複素数の次元軸としてエネルギー軸を設けます。 エネルギーの真値をiEとすると

20140421静止図2

のようになります。 E軸上に存在する実体が我々のいる3次元物理空間であるM軸に投影されることで、物体が質量mを持って現れると考えます。 このとき実体は、M軸上にいる観測者に対して静止しているならば、実体はM軸に直交しています。 この角度90度を位相として、実体の持つ真のエネルギー値をE2(虚数値の実数分)とします。 なお、実体がM軸に投影される際には、「回転と積分を伴う」という弧理論の仮説を設けています。(第3起電力のエネルギー源についてを参照ください。)

次に、観測者に対して物体が運動している場合は、

20140421運動の状態図3

のようになります。 図3において、観測者が物体に対して運動をもつとき、実体はM軸に対して位相θを持っていて、このとき、実体の真のエネルギー値はE’となります。 すなわち、実体が持つ真のエネルギー値は、E2-E’だけ減少して、その分だけ物体が運動を持った訳です。 ですから、真のエネルギー値と物体の質量m、並びに物体が持つ運動は位相θを介して変化していることになります。

ここで、運動は、古典的な運動量Pとは異なります。古典力学における運動量Pの次元は

運動量Pの次元  [M][L][T^(-1)]

ですから、時間Tが含まれている以上、使えないことになります。そこで、真のエネルギー値が変化したことにより物体が持つ運動を_を付けて、運動と表します。

さらに、物体が閾値(しきい値)である光速度を持つときは

20140421光速度図4

のようになります。 実体がM軸と持つ位相θはゼロとなり、物体が持つ運動は光速度に相当する値になります。 図4において重要なのは、位相θがゼロであるとき、物体が持つ質量mが不定となることです。 図1において、複素数次元軸であるE軸上の実体が持つ性質が「回転と積分」を伴って投影されることで物体が質量mを持つ訳で、位相がゼロになることで質量は物性を失うと解釈します。この間の説明は、上記の弧理論への入り口に解説しています。

ある科学者は、次のように説明しています。


たとえば地球の科学者は電子が粒子で、波動性の二重性をもつものと定義せざるを得ない状態にある。彼らは電子は確率波をもつ粒子だということによってこれを正当化させようとしている。これは心に描くことのできない状態であり、そのための唯一の方法として抽象的な数学に頼らねばならなくなる。

 

君たちの科学の急速な進歩に対する根本的な障害の一つは、科学者たちが物質とエネルギーのかんたんな同一性をまだ十分に把握していないことだ。地球の最大の思索家の一人であるアルバート・アインシュタイン教授はずっと以前に物質とエネルギーの同一性を量的に表した数式を発表した。この式は数学的には全く正しいのだけれども、誤った結論に達している。つまり物質はエネルギーに転換するし、その逆にもなるというが、本当は物質もエネルギーも一つの実体の異なる面に過ぎないのだ。


引用文の前半は、量子理論の前提についての話しです。図3と図4の比較により、物体がもつ質量mが速度を増すに従い我々が存在するM軸に、最初は垂直(90度)であったものが、0度の角度をなすことにより、我々から見えなくなる。次元を失う。あるいは物性を失うことによって、質量mが不定(計測できない)となることが分かります。

後半の話しは、相対性理論の有名な公式である E=mc^2 が数学の等号で結ばれる公式としては正しいけれど、実際の解釈は誤りであることを指摘しています。 ある科学者が言うように実際は、弧理論の考え方

clip_img153図5

のような考え方が、宇宙・自然の本当の姿をよく現していることを述べています。(注:弧理論の考え方は管理人のものではありません。発想の原点については、過去記事を参照してください。)

しかしながら、今のところ「弧理論の考え方」からは、物質が極小の世界において波動性を持つことを十分説明できません。 さらに検討が必要なようです。 それでも、一応のことろ極小の世界において、物質の性質が離散的になる理由は説明できそうです。(過去記事「現象は整数である」「物理現象は2πより360度に馴染む」を参照下さい。)

20140421積分7回図6

のように、最初の「回転と積分を伴う投影」によって、実体は質量mや各種のポテンシャルを持って現れると考えますが、物体の運動に伴って図6のように、M軸からE軸へ、E軸からM軸へと都合、6回の「回転と積分を伴う投影」が行われるようです。

弧理論の考え方によれば、たとえば、電荷を持つ電子の運動によって、M軸内には磁場が生じますし、磁場の時間的変化によって電場が生じます。 (3次元物理空間で90度回転して、「電場←→磁場」と交換したり、「単極←→双極」の交換をすると考えます。) 電場と磁場は、M軸内において、90度回転して現れるのはE軸とM軸との間に「回転と積分」があるとの考えによる訳です。  この間の事情についても、上記の「第3起電力のエネルギー源について」を参照下さい。

矢張り我々は、エネルギーの量を正しく測る方法を知らないようです。 弧理論の考え方に立てば、素粒子の質量を測るCERN(欧州原子核研究機構)のLHC(大型ハドロン衝突型加速器)の結果は、誤りであるということです。 何故なら、素粒子の質量の単位であるGeVの正式な表記はGeV/c^2であり、光速度cが入っているからです。 (勿論のこと光速度cの次元は[L][T^(-1)]で、時間Tが入っていますので使えません。)

 

 

 

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Φ について

2010年より研究しています。
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