お金と「人の感覚」とのずれに問題の本質がある

先日、人の「五感」とお金と時間という記事において、インフレとデフレについて言及しました。経済学は学んだことがありませんので分からないのですけれど、直感的にお金と人の感覚とのずれが原因だろうと感じます。

例えば、ジンバブエ・ドルの

写真1

ハイパーインフレーションという現象の意味を考えます。

 

これまで、縄文哲学を学ぶにあたり

図1 pdf

タマ+シヰの構造を考えて、シヰの特性を右肩上がりの曲線として説明しました。(※図1下の「欲望の飽和曲線」)

 

この飽和曲線を念頭において、先日の記事を書いていまして、その際に一眼レフカメラを思い出しました。

写真2

は、30年以上前に購入したものです。レンズは人の視角に近い50㎜で明るさ1.4のものです。このレンズの特性が図1の曲線にとても似ています。  焦点距離によってレンズが前後します。

写真3

の様に、焦点を合わせるリングを回すことにより、レンズが出入りしますので、焦点距離とレンズの出の量との関係を調べます。  実際にはノギスを使って計り、

図2

を得ます。ただし、焦点距離を無限遠(∞)にあわせたときのデータはグラフに描けませんので 仮に100mを入れてます。    図の横軸に示した1~13はデータの個数を表します。焦点距離の単位はメートルです。レンズの凸量はミリメートルです。 図のようにレンズの凸量は線形です。焦点距離は右端で極端に上がった非線形です。 2つの線の関係は逆比例の関係にあります。 主な特徴として、データ1~10あたりまでは、(逆)比例で線形の関係にあることです。

逆比例の関係のままでは見にくいので、レンズの凸量データを中央で左右反転した上で、グラフの項目名である焦点距離を人の感覚(眼)に、レンズの凸量をお金にへと変更します。 こうして得られたのが

図3

です。人の感覚は、至近距離の45cmから3mくらいまでは、お金の直線と比例しています。  図3で分かるのは、人の感覚(眼)が3次元空間に於ける「距離」に適応していることを意味しています。 対して「お金」は明らかに線形です

 

ここで、現代人の生活について考えます。  ほとんどの人は日常生活を10m以内の視覚距離にて過ごしています。 日常で遠く(山や星空)を見ることはほとんどありません。 遠くを見たり聴いたりすることは、ほとんど無いにもかかわらず、非常に強い刺激を受け続けています。 それは、

写真4

映画の巨大スクリーンであったり、

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最近の4Kテレビであったりします。 あるいは

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動画1

VRであったりします。  これらの装置は皆、実際は遠距離の現象を数メートル、あるいは僅か数センチの距離で見せるようにしています。  これは人の感覚に対して非常に強い刺激を与えるものです。  人の感覚は、遠くの現象を適切に拾える特性を持っているにもかかわらず、日常の機械装置群は至近距離から同等の刺激を与えるのですから、人の感覚はたちまち麻痺(飽和)します

麻痺してしまった現代人の感覚に対応する「満足度(許容幅)」はとても小さいものです。 経済で用いられる用語に「需要と供給」があります。 需要と供給は、(量においても質においても)人の感覚を満たすものでなければなりません。  需要も供給も「お金」に対応するものです。 お金は前述のように線形です。ここで、人の満足度に応じるよう「お金」は、人の感覚に引きずられることになります。

もう一度

図3 (再掲)

を見ます。 図3において、人の感覚の1.00を満足度1.00とします。それに対応する「お金」5.5を(万円)とします。5.5万円の商品が5万円から6万円の範囲で買えるならば、概ね満足(0.8~1.2【逆比例】)するはずです。通常同じ商品について、より高級なものを求める場合でも、様々に考慮しても10万円ほどで納まるだろうと考えられます。  ところがある切っ掛けにより、人が満足するためになら100万円出しても惜しくない状態が現れます。これが図3の右端にあたると管理人は考えます。  極端なインフレーションとデフレーションの要因として、非線形な人の感覚に「線形であるお金」が引きずられることがあると思います。  その切っ掛けは、贅沢であったり、本人の思い入れだったり、あるいは品切れ感(希少性)だったりと様々なことが考えられます。(これが人の感覚です。)  分かり易い言葉で言えば「景気」とでもいうのでしょう。

まとめると、人の感覚による満足度は非線形であり、非線形は3次元空間に於ける距離に適応していることによるというのが管理人の考えです。これがタマ+シヰのシヰの特性と密接に関係しているということです。 うまく説明できませんけれど、まったくの的外れではないと思います。   「五感でわかるもの以外無いとしか思えない」唯物主義の落とし穴とでもいうべきことです。

 

先日、あるTV番組で、競技かるた選手の楠木早紀氏へのインタビューを流していました。 競技の際に部屋が静かであることが絶対条件であると紹介されました。楠木氏は、インタビューで、「ヘッドホンはしない。カラオケに行っても音量を下げる」と述べていました。

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動画2 参考

ヘッドホンは耳にあてます。イヤホンに至っては

写真6

耳に入れるものです。難聴の原因になることはよく知られています。

視覚も聴覚も「波」により成り立っています。 「波」を用いることにより、人は3次元空間における自分の位置や運動を捉えることが出来ます。 その「波」の特性が非線形だからこそ、人の感覚も非線形だということでです。これが線形のお金と頗(すこぶ)る相性が悪い原因だということです。

ついでながら、ASKA容疑者逮捕「三途の川の向こう岸」の話と同じく芸術家やスポーツ選手等が覚醒剤に手を出すのもより強い刺激を求めるため、あるいは現実のストレスからの逃避だと考えます。イヤホンで難聴になること、覚醒剤で脳に生理的な不可逆変化を起こすことのいずれも原因は、人の感覚の特性と日常生活の環境からくるものです。 更に人がお金に強く執着するのもここに原因がありそうです。 人が創った「お金」によって人が潰されています。

追記 とんでもない桁数の「お金」は、逆に現実を押しつぶしていることは明白です。地球環境を汚染している原因も上記の通りです。

 

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Φ について

2010年より研究しています。
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