数学者岡潔「 時間 という量はない」・・・ではどうするか

数学者岡潔が「 時間 は物理量ではない」と述べたところから考察を始めました。講演録【6】 数学の使えない世界を参照ください。   3年ほどかけて 時間 とはどういったものか、おおよそ理解しました。

基本物理量は「長さ(m)、質量(kg)、時間(s)」です。興味深いことに長さも質量も10進数です。時間だけが10進数ではありますが、12の倍数です時間は元々、太陽の位置(角度)に数字を割り振ったことから始まっています。たぶん、物質的自然は「別の次元軸からの投影による映像だろう」という考察結果から、物質的自然の性質として長さより角度がより重要であろうとの結果を得ています。

岡潔が指摘したように「時間は物理量ではない」ならば、どうすればよいかが問題です。ある科学者は次のように述べています。

我々の算数はいくつかの重要な関係で君たちのものと違っているからなんだ。我々の祖先は君たちと同様に最初に計算法を学んだときに十本の指を使ったんだ。

我々が君たちがやっているのと同じ十進法を基礎とした計算システムを開発したのはおきまりの結果だった。長い習慣から、その後数世代の間このシステムが使用され続けたが、十二進法を基礎としたシステムがもっとかんたんで有用で、本質的により可分性があるとわかったんだ、知ってのとおり十二は、二、三、四、六で割り切れるが十〇は二と五でしか割れないんだ。

結局、我々の人類はどうあっても昔の習慣を破ろうと決定し、十二進法による数体系を法律としてきめた。数世代の間は数学的混乱の時代だった。これは、新しいものを受け入れることによって得られる利益をわかっていながらも、古い計算の仕方を放棄するのを拒否したり能力不足だったりすることに起因するものであった。結局、十進法による数学の教科書を廃止し、その後の出版を禁止することが必要になった。この法律は異常で多くの人によって手厳しいものだと考えられたが、それによって十二進法への転換は完遂されたんだ。

なぜ十二進法が重要なのか現在のところ、はっきりとわかっていません。さらにその先にとんでもない困難が待ち受けていることは何となくわかります。でも”時間を用いずに”長さも質量も角度も12進法にて表記し計算することによって「可分性があり有用」になるかどうかよくわかりません。一体どんな利点があるのかわかりませんけれども、自然科学の限界(時間を用いた循環論法であること)がはっきりしている以上、方向を転換するべきと認識しています。

図1 運動→時間→光速度→時間・空間→運動→時間→光速度・・・

 

12進数の可能性について。弧理論の考え方では、M軸(物質的自然・物理空間・物質面)に直交する別の次元軸(E軸)を考えます。我々を含む物質は、E軸上の実体のM軸への投影による映像だというのが基本です。だから投影角が重要なのです。これはわかります。 では、どうするかです。

議論の前提です。

エネルギーはその次元に時間[T]を含みますし、時間は物理量ではありませんので使えません。これを時間を含まない量として運動といいます。そして別の次元軸上にある実体が持つ値を真のエネルギーとします。このときM軸(物質面)に直交して上から見てわかるのが位置をもつ質量です。

図2

M軸に平行して右横から見ているのが、実体が持つ真のエネルギー値です。視点を変えるのではなくて、次図のように投影角が変化して質量と運動の関係が決まります。

図3

図3の基本形について、投影角が鋭角になるにつれて運動は大きくなります。それにつれて実体が持つ真のエネルギー値は小さくなります。 この運動が原子のエネルギー準位に相当すると考えますと原子のエネルギー準位とE軸上の実体との関係が投影角を挟んで対応すると考えます。 それには、質量、長さ、運動、投影角それとE軸上の実体が持つ真のエネルギー値の全部を12進法による数値で表記する必要があります。

ここから本題です。

図4

運動(原子のエネルギー準位)とE軸上の実体が持つ真のエネルギー値の間には明確な関係が得られるはずとの考えの中で、ある科学者が云った「12は2、3、4、6で割り切れるが10は2と5でしか割れない」が引っかかります。

運動の代わりに12進数の素数列を入れて考えること。これが物質科学の初めの一歩のようです。

2016年2月18日「なぜ1年は12ヶ月なのか? フトマニ図とホツマツタエから分かること」 2016年3月1日「五つ玉のそろばんは、12進数の計算に使える」 2016年12月24日『問題 「12進数による素数を挙げよ」』を参照ください。

12進数の計算は想像以上に困難です。加減算すらまともにできません。過去記事をお読みいただけたらわかるように、五つ玉のそろばんなら辛うじて二桁の加減算くらいはできそうです。

gif1

12進数の素数列というのはまったく歯が立ちません。この問題に2017年1月によくコメントをくださる佐々木氏からメールにてご教示いただいていました。10進数の素数から12進数の素数を得るC言語によるプログラムです。(Radix Converter  Function: Get base-12 number list from base-10 number list. ) 一応、10進数で100000未満の素数から12進数の素数を得るものです。

12進数を記号「0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 A B」を用いた場合、いくつかの10進数の素数と対比します。

10進数の素数  2 3 5 7 11 13 17 19 23 29 31 37 41 43 47

12進数の素数  2 3 5 7 B 11 15 1B 25 27 31 35 37 3B となります。

正しいのかどうかさえよくわかりません。そこで同氏にお教えいただいたWolfram Alpha計算知能(日本語版)で確かめました。 「31を12進数に変換する」と入力して得られたのが「2712」でした。また、47を12進数に変換したら「3b12」が得られました。

写真1

興味深いです。16進の「1f」ならば10進の「31」を示していることは直ぐにわかります。「1×16+15」ですから。ただ12進数の素数を求めるにどう表記したらよいのかよくわかりません。道のりは遠いです。管理人の能力ではとても及びません。さらに計算などとてもできません。

 

「より有用で可分性がある」とは、具体的に何なんだろう? 今現在で朧気ながらにわかるのは投影された物質が持つ性質(物性)として結晶構造の基本形が出てくるだろうということです。

写真2

前にも書いたように、固体物理学は物性として結晶構造を解説するところから始まります。でもこれは本質的ではありません。何故元素が集まって結晶をつくるのかが問題であって、結晶構造は結果です。

写真3

写真4 出典:宝石みたい。研究者が数年にわたり記録した雪の結晶たち

水が何故複雑とも云える物性をもっているのかわかるかも知れません。

図5

 

図1を眺めて思うのは、アインシュタインて罪だということです。問題を複雑にしたのか、先延ばしにしたのか。統一は不可能、こじらせただけです。

図6

こうやって見ると転換点は、電磁気学の成立過程にあったはずです。それも単極誘導の現象がカギであるはずです。電磁誘導が吸引反発運動であるのに対して単極誘導は本質的に回転運動です。厄介なことに、数学的にはどちらも「加速度あり」としてしか表記されません。  投影により映像として現れる物質の物性の本質は、回転運動にあると考えます。は運動の一形態です。図3において投影角が浅くなるにつれM軸からは質量は測定不能(位置が不確定)になります。これが波であるようです。注1

精神科学・社会科学とは何かということが少しばかりわかってきました。ほんの少し物質科学について進めてよい頃かと思います。的外れではないでしょうけれど、それにしてもわからない。もし的外れでないなら当サイトの内容は陳腐化しません。

 

追記12/29 注1: 本記事を読み返して思うこと。 どうも不確定性原理は投影の仕組みからくる結果に過ぎないように思えます。先日の記事「確率は原因ではなく結果」とリンクしているようです。

 

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Φ について

2010年より研究しています。
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数学者岡潔「 時間 という量はない」・・・ではどうするか への4件のフィードバック

  1. 佐々木 のコメント:

    変換プログラムとはまた懐かしいものをw
    もう年末ですね。早いです。

    こちらは9月頃、仕事の合間に見つけたサイトです。
    ttp://rika-kyouzai.sakura.ne.jp/kyouzai14.html
    化学でいう重い・軽いってなんだろうと考えていました。
    放射性物質が地中に潜っていく理由、原子にも動機があるはずと思った。
    たくさんの相手と手を繋ぎたいから、と結論しました。その為に動く。
    重力があってそれに従うわけではなく、攪乱状態の自分を助けて欲しくて、深く潜っていくのではなかろうか。周囲の原子もそれをわかっていて、動きを阻害はしない。

    あらゆる人や空間からの想念を受けているから、アイデア盗用と言われると困るのだが。
    理解や教育とは、こんな風に実に簡単に、個々人に自動的に、それもクリアに為されるのだと思う。

    • Φ のコメント:

      それはまたユニークな。面白いです。私の考えはこれまで書いてきた通りです。重力は別の次元軸方向への凹凸からくる張力です。これだと原子間の力や電磁力と比較して格段に弱いことが直観としてわかります。真のエネルギー値が変われば重力は変わります。リンク先のアイディアも面白いです。でも結晶構造(角)がどのように決まるかの説明には足りないと思います。液相気相固相結晶アモルファスなどの違いがどこからくるのか。これらの物性は結果だとの考えです。「数は量のかげ」ですから量に素数の因があるはずです。離散的に現れる物の角度に関係がありそうな気がします。

      • 佐々木 のコメント:

        >結晶構造(角)がどのように決まるか
        これこそ幾何学的な理由だと思う。
        原子量や電子配置といった中学高校レベルでわかる話だという予感。そもそも電子殻やその軌道ってなんだっけ? おさらいしてます。たぶんこのあたり ttp://alchemistnoblog.blog65.fc2.com/blog-entry-3.html
        水分子の104°やO-H間距離は常時その値なんでしょうか。冷水もお湯も同じとは思えないけど。水のクラスターはピコ秒単位で動的に組み替えられるとある。104°も特定状態の代表値でしょう。
        周期表の何かを12進数表現すると幾何構造に関係するとかはありそう。Just Idea。
        >不確定性原理
        科学は言葉を減らすべきかと。「実は未だによくわかっていないが、こうやって研究した人が居た」と教科書に明示して欲しいとは思った。点取りゲームの為に本質を見ないことは二重思考になる。言葉で自分を騙すことに我々は慣れすぎています。

        • Φ のコメント:

          >幾何学的な理由・・・予感
          同意です。例えば「電子の実体は2つあり正負2つの弧を描いてM軸上に2つの発散トーラスを作る。これが楕円磁場。発散トーラスは互いに打ち消しあって差分が幾何学的な配置に繋がる」そして「観測できるのは質量と運動P_であり、これが電磁気現象。」それと「波は運動P_の一形態」を加えます。で、「電場磁場よりベクトルポテンシャルがより根源的だとされる」「ベクトルポテンシャルはたぶん楕円磁場の何かでは?」こういうような感じです。
          実は井出氏の第3起電力のE源に関する考察は、電磁気現象が直交して現れるという特別の場合について考えて発散トーラスをえました。そのままでは一般化は途轍もなく難しいです。E軸M軸間で90度ずつ位相が変化するという特別の場合だからできた思考です。一般化するには角度も運動P_もすべて12進数で表す必要があると考えています。真のエネルギー値を「|E」と表してエネルギーをP_とすると |E=f(P_,θ,R)のような関係があると考えます。ただし「ア」からM軸までを6×|Eとし「ア」と実体までの半径はRになります。|E=R/7 図にしなければ伝わらないです。大分前に記事にしたものです。
          もっと複雑なのは電子は単独で楕円磁場を持つのではなくて、中性子が持つ楕円磁場と深い関係にあるらしいことです。中性子は陽子とも楕円磁場を交換しているはずです。つまり、陽子-中性子-電子の関係が中性子を仲介して原子を構成しているらしいです。それが紡錘図形です。ですから、2つの核力もこれら実体が描く紡錘図形が投影されてできる3種の楕円磁場を合成した差分であるということです。紡錘図形の解析は本当に難しいです。
          >科学は言葉を減らすべき
          そうですね。これは日本語が堅牢であることと関係しています。自然科学は主にドイツ語英語に始まります。英語はあらゆる概念を多数の母音子音で表現できます。対して日本語は同音異義語が多くなるきらいがあります。つまり、英語は分析に長けた思考をもたらしますが、きりがなくまとまりに欠けるということです。アランの云った物質科学は原子を別の次元軸からの投影による映像だとすることを意味します。投影の干渉により現れる素粒子は欠片です。その違いが複雑になりすぎる英語ではわからないのです。物質科学には12の倍数を持った日本語が適切だと考えます。五感でわからない素粒子は関係ありません。日本語で考えると余計なことに惑わされません。

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