時間 は存在しない 言語に時制を持たないピダハン族も「時」の中に住む

これまで数学者岡潔の幾つかの言葉※を元に考察した結果、 時間 は存在しないと書いてきました。  時間 が存在しないというならば、『時間なくして、どうして運動できるのか?』という疑問を持つ人があるようですけれども、まったくの誤解です。 ※岡潔講演録から、自然科学者の時間空間五感でわかるもの、を参照ください。

時間は運動から作りますので、逆です。

写真1 出典:NICT日本標準時グループ(時間を作る)より

どうも空間にあるのは、質量を持つ物質とその位置です。位置の変化が運動です。運動の一形態がであるようです。  (どうも運動ときくと、運動量とかを連想する人がありますけれど、時間を含む概念は、一旦捨てる必要があります。)

ただし、人の五感でわかる物質の運動には明らかに限界があります。人の感覚には感知できる範囲があります。 従って、時間には適用限界があるのです。 (しかし、時間を用いた理論計算は限りなくできます。これが自然科学の限界でありますし、同時に自然科学は近似だということです。)

以前、少しご紹介した「ブラジル・アマゾナス州に居住するピダハン族」の言語はとても奇妙です。彼らの言語には時制がありません。(某局:ピダハン 謎の言語を操るアマゾンの民|地球ドラマチック

写真2 出典:ピダハン族より

彼らの言語には、過去・現在・未来に対応した言葉がないのです。某局番組で紹介されていた彼らの言葉はすべて現在形でした。当然のこと、日本語に翻訳されたものでしたが。

我々から観たピダハンは、明らかに「」の中に住んでいます。しかし、彼らには時間の観念がありません。 彼らも植物の成長、動物の生死、川の流れ、風の動き、天体の動きなどの運動を経験しています。 我々も様々な物体の運動を経験する内に、時の中に時間の観念を身につけたわけです。 決して先に時間があった訳では無いのです。 ピダハン族もやがては時間の観念を身につけるでしょう。

 

考えてみたら、最初に時間について学んだのは、小学校入学時です。当時、購入した算数セットを思い出しました。

基本的な算数用具が揃った算数セット さんすうせっと標準版写真3 算数セット よく見たら子ども銀行のお金も入っている

その中に算数時計があったのを思い出して、最近買いました。

さんすうとけい 時計の読み方  知育玩具 知育教材 学習教材写真4 算数時計 時間の観念は僅か6-7歳から植え付けられる

 

時間は存在しません。人の心の内にあります。 ついでながら、お金も元々は存在しませんでした。我々が長い期間の内に、経験と必要から創り出したものです。 これまでの考察により、お金も時間も単位(¥$€£秒)をもつけれど、量の裏付けがないことがわかっています。 言い換えると、自然科学は時間を形代かたしろとする一種の信仰だと云えます。

図1 お祓いに使われる形代

現に岡潔は「(自然科学について)かようなものは学問とはいえません。これは単なる思想です。」と述べています。 岡潔講演録より「このままでは人類は滅びる」を参照ください。

表1

時間は人の五感でわかる運動(上表の赤い括弧の範囲)を用いて作ります。例えば天体の運行、振り子、水晶の振動、セシウム原子の運動などです。 時間を用いた計算により、極大と極小の現象を理論計算できますが、人の持つ時間の観念を表の両端に限りなく適用し続けることはできません。 人は、超ひももクオークもブラックホールも経験できないということです。自然科学の限界とは、そういうものです。時間を用いることについて、赤い括弧の範囲にある日常生活にまったく困りませんけれども、表の両端には適用できません。いわば自然科学は、近似だということです。


問題なのは、ここからです。 自然科学の問題点は、エネルギーの量を正しく把握できないことにあります。 E=mcは有名な数式ですが、これの解釈が問題なのです。

両方の次元解析を考えますと、左辺のEエネルギーは、[ML2T-2]です。右辺のmは質量[M]で、光速度cは[L2T-2]ですから等号で合っています。

表1の左端、極小の世界を記述するに、主には質量mを用います。質量mは上の数式を移項してE/cです。具体的にはGeV/cを用います。ここに時間が含まれています。ですからGeVは使えません。 極大の世界では距離を表すに光年を用います。知られるように光速度で1年間進む際の距離をいいます。ここでも時間を含んでいますので光年は使えないことになります。

時間を用いて計算はできても正しくありません。大事なのは、赤い括弧内の運動を用いて作った時間を、範囲外の運動に適用(比較)する行為がダメなのです。 エネルギーの量や距離の把握が正しくできている保証が無いと考えます。これが近似ということの物理的な意味です。 何度か記事にしたように、表の両端にかかる科学番組のほぼ100%がCGアニメーションなのは事実です。何故なら、これらの事象は、人に経験できないからに他なりません。

どうしても、時間を用いずにエネルギーの量を正しく計る必要があります。時間を含まずにエネルギーを定義する必要があります。ここが弧理論の出発点ですが、まだできていません。

 

井口和基氏の旧ブログ記事「最近の反重力研究:物理学とは「未知の自然現象を解明しようとする学問」のこと」に興味深いことが書いてありました。参考にメモします。

「マックスウェルの電磁気学」と呼ぶ電磁理論、すなわち、ヘビサイドとギプスが完成した形式の「マックスウェル方程式」に基づく理論では説明できない電磁現象は30数個存在することが知られている。

古典力学の時代のニュートン力学では説明できない数多くの自然現象が存在したように、ある理論の例外はその理論の存在すら危うくするものである。

ヘビサイドのマックスウェル方程式にも数多くの説明できない自然現象が存在する以上、今大学で学ぶ電磁気学は近似論にすぎないと見なすのが適当である。そうせざるを得ないのである。

化学現象も似たようなものである。単純な原子論では説明不可能な現象が多々存在するが、大学や高校の理科の先生はそういう現象をご存じない。だから、すでに説明された現象に射影してそれで満足する。

下線は管理人による。 管理人と同じ事を述べてられます。 記事の冒頭、唯物史観や還元論的見方はダメと述べた上で、電磁学は近似であって、説明できない現象が多々あるとのこと。 ただ時間が問題だとの指摘はありません。 面白いのは電磁気学で説明できない電磁現象が30数個もあるとのこと、これは初めて知りました。 ほとんどの学生や先生たちもこのようなことが現実なのだと云うことを知らないということです。 恐らく、自然科学の各分野にかかる説明できない現象というのは、計算に時間を用いることによる理論と現象との差ではないかと感じます。(これはほとんどフラクタルという印象です。) 根本的なところで違うように思います。 どう考えても還元論ではダメです。還元論では何も説明したことにはなりません。

以前のメールアドレス宛てに「電磁気学で説明できない30数個とはどんな現象か?」とご教示願いたい旨のメールを送りましたけれども、現在使われてなくて、デーモンさんが返ってきました。

補足です。 還元論について、過去に「匙とスプーン」という例えを用いて記事を書きましたけれども、解りにくい例えでした。もっと理解が容易な例えを思いついたので記事に用いるかも知れません。 『「分ける」ことにより「分かる」のは、「物と事の関係性」であり、行き着くところは「統合失調(分裂)」だろう』を参照ください。

 

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Φ について

2010年より研究しています。
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